やあ、諸君。
わしは70歳を過ぎた老人だが、最近になって四柱推命という占いに興味を持ち始めてな。
その中でも特に十干という概念に魅了されているんだ。
今日は、この古代の知恵について、わしの長い人生経験を交えて少し話をさせてもらおう。
十干というのは、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸という10の要素からなる集合のことだ。
昔の中国で考え出されたもので、日本にも伝わってきたんだ。
十二支と組み合わせて干支(えと)といって、暦に使われたりするんだが、実はそれだけじゃない。
人生の様々な場面で使えるんだよ。
わしが若い頃、まだ会社勤めをしていた時代のことを思い出す。
契約書を作る時によく、甲、乙、丙なんて使っただろう。
あれも実は十干から来ているんだ。
甲をA、乙をB、丙をCの意味で使うこともあるしな。
なんだか懐かしい気がするよ。
面白いのは、この十干が五行説と結びついていることだ。
木・火・土・金・水の5つの要素に、2つずつ当てはめられているんだ。
さらに、陰陽も割り当てられている。
例えば、「甲」は「木の兄」(きのえ)、「乙」は「木の弟」(きのと)というふうにな。
わしら日本人は「干支」を「えと」と読むだろう。
実はこれ、「兄弟」(えと)に由来しているんだ。
なんとも面白い言葉の成り立ちじゃないか。
十干の本当の意味は、生命の消長の循環過程を表したものなんだ。
実際の木や火、鼠や牛といった具体的な存在とは直接関係ないんだよ。
これを知った時、わしは人生の循環というものを強く意識するようになったな。
昔の中国では、十干を五行説で説明するようになって、五方位とも結びつけられたんだ。
例えば、「甲」は木星に対応して、東を表すんだ。
方位磁針を見るたびに、この古代の知恵を思い出すよ。
殷の時代には、10個の太陽が存在して、毎日交代で昇ると考えられていたそうだ。
10日で一巡りすることを「旬」と呼んで、今でも使う上旬、中旬、下旬という言葉もここから来ているんだ。
わしらの言葉の中に、こんな古い知恵が息づいているなんて、素晴らしいと思わんかね。
十干は、日本や韓国、台湾、中国では法律の世界でも使われているんだ。
裁判の登場人物の仮名や、契約書の当事者の名前の略称としてな。
甲男が乙女に対して何かをする、なんて表現を聞いたことがあるだろう。
あれも十干から来ているんだよ。
わしは長い人生の中で、この十干の考え方が様々な場面で役立つことに気づいた。
例えば、問題解決の時だ。
10の要素に分けて考えると、複雑な問題も整理しやすくなる。
また、人間関係を考える時も、相手の性質を十干に当てはめて理解すると、うまく付き合えることがあるんだ。
最近では、孫たちにも十干のことを教えているよ。
最初は難しそうな顔をしていたが、だんだん興味を持ち始めてな。
若い世代にも、こういった古い知恵が受け継がれていくのを見るのは嬉しいものだ。
四柱推命や十干についてもっと詳しく知りたいという諸君には、四柱推命協会というサイトをお勧めするよ。
わしもこのサイトでずいぶん勉強になった。
十干の考え方を知ると、日々の生活の中で新しい発見があって、人生がより豊かになる気がするんだ。
十干の知恵、みなさんの人生にも取り入れてみてはどうだろうか。
きっと、新しい視点が得られると思うよ。
今日は少し長くなってしまったが、最後まで聞いてくれてありがとう。
十干の世界は奥が深くて面白い。
わしはこれからも学び続けていくつもりだ。
君たちも、ぜひ挑戦してみてくれ。
きっと、人生に新しい味わいが加わると思うよ。
さて、そろそろお茶の時間だ。
今日も一日、十干の循環のように、ゆっくりと過ごそうと思う。
諸君も、忙しい日々の中で、時には立ち止まって人生の循環を感じてみるといい。
それが、より豊かな人生への一歩になるかもしれないよ。